Blog日記

東京環状線計画

最近、移動に『世田谷線』を使うことが多い。

『世田谷線』とは田園都市線『三軒茶屋』と京王線『下高井戸』を結ぶ世田谷を縦断する2輌編成の路面電車感覚の電車である。乗客は主に沿線の住人と思われる。

これが田園都市線、小田急線、京王線と連絡しているので都内の世田谷、杉並区といった縦移動にはすこぶる便利。

また、乗客もスーツ姿は少なく、住民や学生さんだったりして、いい意味でのどかな生活感があり、普段渋谷、銀座といった都内中心部を経由した移動が多い私にとってはなんとも新鮮で心地良いのである。窓の外にはスピードが遅いせいか、普通の住宅街が広がり、それらがとても身近に感じられる。

そしてふと思ってしまった。

もっとオフィスは郊外にばらけていいのではないかと。

都心にオフィスを集中させた方が効率良く生産性があがるとされているが、そのために我々は通勤ラッシュという著しく体力を消耗することを毎日2回体験しなくてはいけない。

多くの方が住宅を持つ場合、地価の高い都心をさけ、また子供さんの住環境のため、お父さんは(あるときはお母さんも)自分を犠牲にして郊外に家を建てることになる。確かに週末すごす郊外生活は快適かもしれないけど、それは日々の犠牲の上に成り立っていると言えなくもない。

もっと、オフィスが郊外に分散し、その通勤のために環状線上の公共交通があったら、皆多少時間がかかってもラッシュを避けてのんびり通勤を楽しむことができるかもしれない。

知らない街の風景を目にして、その町に思いを馳せることができるかもしれない。

そんなことを、ふと考えさせてくれる世田谷線でありました。