今度はじめて『CASBEE戸建評価試験』というものを受けます。
これは2001年に国土交通省が主導し開発された建物の環境性能システムであり、こうした制度はアメリカ、イギリスではすでに一般的に使われてきたものらしいです。
こうした住宅の環境評価を様々な観点から行なうことによって住宅の性能向上に貢献し、そうしてつくられた良質な住宅は社会的資産として流出し、後世に住み継がれていきます。
そう、私達がつくる住宅は自分達のものではなく、社会のものでもあるのです。
話は飛びますが、今後街づくりの評価システムというものもできないものかと思ってしまいます。
いくら住まいをまわりの住環境に配慮してつくっても、隣の人が全く街並みに配慮せずつくってしまっては、集合の美は生まれません。
『緑化条例』『風致地区』など街の景観に配慮した制度などはありますが。
韓国のイミョンバク大統領はソウル市長だったころ、市内の有名な河に架かった高架道路を撤去し河に戻して、それを世界中の人が見学しにくるようになって、韓国国民はそれが自信になり、街に対する国民意識が変わったといいます。
いい街はそこに住む人の自信になり、それが美しい街へと拍車をかけるのでしょうね。
今の政権は私はとても期待しているし、応援していこうと思っておりますが、『箱から人へ』というキャッチフレーズはどうかと思います。
きれいな箱がないと、心豊かな生活がおくれないじゃないですか。
「意味のない箱をつくるのをやめて、自信をもてる箱をつくろうよ」
そのためにはどういうシステムにすべきで、現状それを阻んでいるシステムの問題点を洗い出そうよ、というところからはじめないとね。
街と住まいと人はお互い呼応しあって成長していきます。
『CASBEE戸建評価』は、これからお客さんと打ち合わせするときに、一緒に確かめあってつくっていこうと思います。
今はバラが美しい季節です。