Blog日記

街を見るための道具としての建築

久しぶりに建築家の講演会に行ってきました。

TOTO,ギャラリー間主催のスイス人建築家、クリスチャン・ケレツさんの講演会です。

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会場は千駄ヶ谷の津田塾ホールで500人は入ろうかという広いホールに満員で熱気に満ちておりました。

建物を設計するときに自分なりにルールをつくって、法規やその他のものに左右されずに建築をつくるというケレツさん。そうして研ぎすまされたものに永遠性を求めようとしている。

講演のあとの質問で、ランドスケープについてはどのように考えるのかというのがあり、その答えに興味がありました。

ランドスケープ、つまり建物を取り囲む街のことです。

彼は自分はそこから発想するタイプではないという。あくまで建物内部から街がどうみえるのか、

極論すると、ただ、漫然と街を捉えるのではなく、街を見るための道具として建築はあるということか。

同じ物を見ていても人によって感じ方は違う。それを見るための魅力的なツールとしていろいろな建築があってもいいのかもしれない。

自分がつくる建物の社会的な意義についてときどき迷ってしまう私には、何か一つ糸口を与えられたような有意義な講演会でした。

7/19〜9/28の期間、乃木坂のギャラリー間で彼の展示会が開催されています。